初期中山道を辿る〜小野峠と牛首峠と寄り道でダムカードゲットの旅

今年は単身赴任期間中に手が回っていなかった畑が忙しくて自転車にまったく乗っていなかったのですが、ひさしぶりにツーリングに行ってきました。(*^-^*)
中山道は諏訪から岡谷、塩尻峠を越えて洗馬(せば)を結んでいますが、初期の中山道塩尻峠を通らず小野峠、牛首峠を越え伊那谷から木曽谷を直結するルートだったそうです。今回はこの旧街道を辿ってきました。


千葉の自宅から日帰りは厳しいので前泊しようと岡谷、諏訪周辺の宿をネット予約しようとしたら、空室ゼロ。(>_<)
当日の朝ダメもとでホテルに電話したら、あっさり2軒目で岡谷駅前のホテルで予約が取れ、5月4日新宿駅18時のスーパーあずさで出発、車内は2/3が空席でゆっくり移動できました。


岡谷駅前から県道14号線(岡谷街道)を諏訪方面に向かい初期中山道と旧中山道の分岐地点に行く途中、薬師堂にお参りして安全祈願をしました。


国道20号線の手前に中仙道の石碑がありました。初期中山道は難路のため10年ほどでこちらの塩尻越えに変更になってしまいました。


岡谷駅方面に戻り、長野自動車道の高架をくぐると県道14号右手に初期中山道が続いています。


中央本線を越えて道なりに進み


高尾城跡、三沢一里塚の標識で右折して坂を上ると


すぐに一里塚があります。


さらに道なりで進んでゆくと分岐があり、どちらも山側に伸びていて右側には高尾城と表示があります。どっちに行ったものか判断がつかず、ガレージで木工作業をされていた住民の方に小野峠への道を尋ねると「左側の道になるけど状態はかなり悪いよ。車は厳しいけど自転車なら行けるでしょう。」とのこと。


小さな畑を見ながら集落を抜けると


砂利道に変わり、初期中山道の標識がありました。


左には林道新倉山線の標識、右は通行止めの看板。またもや迷っているとグッドタイミングで林道を軽トラが下りてきたので手を上げて再び道を尋ねると、「通行止めの方だよ」とのこと。ここでも道はひどいよと心配されました。(^^;


沢の水のぬかるみで靴が濡れないように慎重に自転車を押して進んでゆくと、砂防ダム付近でコンクリートの道が現れました。


再び未舗装を上ってゆくと


林道に合流、左折します。


野峠は小野宿側での呼び方で、岡谷側の三沢集落では三沢峠と呼んでいるそうです。


野峠(1086m)に到着。(^^)/
峠の石碑は小野峠の表示になっています。峠の先は新道と合流しています。


峠の入り口にあった初期中山道の案内です。


峠から小野駅方面に少し下ったところに展望台の標識があったので寄ってみました。


上ってみると諏訪湖や八ケ岳、蓼科山、車山、越えたことのある麦草峠北アルプスなど360度のすばらしい景観を楽しめました。けっこう穴場かな。
写真は中央には牛首峠とその先に御嶽山、右側に小野地区集落が見えています。


桜吹雪を通り抜け気持ちの良く下ってゆきます。


小野駅に到着。駅前のコンビニで補給をして休憩を取りました。
おんばしら祭りが行われ、はっぴ姿の人たちで賑わっていました。


二つ目の峠、牛首峠へと向かいます。


小さな集落の間の道を進むと、前方に散歩中のおばあさんが。ぜったい驚かさないようにと、背後から「こんにちは〜」と何度も声をかけながらゆっくりゆっくり接近しましたが耳が遠いようで、かなり接近してから気づいてもらい結局ちょぴり驚かせてしまいましたが「お気を付けて」と挨拶していただきました。(*^-^*)


ところどころに石仏、道祖神があり情緒あふれる旅人に優しい道が続いています。


牛首峠(1066m)に到着、このまま進むと木曽谷の桜沢になります。
牛首峠の名前の由来は昔々恋仲となったお玉さんとお坊さんが周りの反対にされ世を儚み池に身を投げ心中、お玉さんが可愛がっていた牛が荒れ狂い畑を荒らし、困った村人が首を切って峠の近くに埋めたのというのが由来だそうです。峠からはお玉が池と名付けられたその池へのハイキングコースが整備されています。


江戸時代初期から残っている峠道を道祖神が見守ってくれています。
今回はここで引き返してもう一度小野地区側に戻り、諏訪への向かいました。


神徳輝四海と書かれた大きなのぼりがありました。いっしょに五月の風に吹かれながら、大きくて立派な書を見ていると気持ちが癒されます。


集落のほとんどの家に蚕部屋に使われていた大きな屋根裏がありました。このあたりは林業とともに絹の生産地で、繭は岡谷に集められていたそうです。


諏訪に向かう前に、隣の横川集落に寄ってみました。


廃屋がある一方で、農家カフェや農家民宿などを立ち上げて新しいライフスタイルに取り組んでいる人たちもいらっしゃいました。


農家民宿月のもりさんの畑を見学 (^^♪
サル、イノシシの食害を受けることもあるそうですが、肥料は落葉などを使用して無農薬完全有機で野菜とお米を作っていらっしゃるそうです。


上流には横川ダムがあります。


横川ダムのダムサイト。ダムカードは管理事務所で平日のみの配布になっています。


祝日で閉まっている管理事務所の代わりに下流にある「かやぶきの館」で12枚目のダムカードをいただきました。(^^)v


里山の風景を楽しみ、国道153号から辰野駅を経由して上諏訪駅に向かいました。


県道50号線で有賀峠へ
半年ぶりの自転車で本日3つ目の峠、何かよい言い訳があれば辰野駅にすぐに戻って輪行しちゃおうと思いましたが、数回に及んだ脳内会議で激論の末、引き返す案反対派が辛うじて多数を占め何とか登り切りました。


有賀峠(あるがとうげ 1093m)到着


峠はまったく展望がありませんが、峠からゴルフ場のクラブハウスへの激坂を上ったところに諏訪湖を見下ろすことのできるポイントがあるということで寄ってみました。


諏訪湖への下りで見つけた箱根駅伝・山の神養成の最強通学路を発見!!!
14%の勾配が延々と続いています。ほんとに毎日通学している子供はいるのでしょうか。


脳内会議で有賀峠越え賛成派が強く主張していた根拠は、上諏訪駅前のこの焼肉屋さん。前夜、特急あずさの車窓から見つけて帰りに絶対寄りたいと思っていました。


冷え冷えの生ビールとホルモンをいただき、至福の時間となりました。がんばって峠を越えた甲斐がありました。
この後、新宿に向かいましたが前日からすでに特急の指定席は終日すべて満席。自由席も上諏訪駅ですでに満席でしたが、幸い次の茅野駅で空席ができたのでスワって帰ることができました。(^^;