落款を作りに神田から浅草まで歩いたこと

1年ぐらい前に浅草六区あたりを歩いていた時に、変わったデザインのハンコの見本が並んでいたお店を見かけて気になっていたのですが、ネットで検索すると落款(らっかん)という書画などに作者が押すハンコ(印章)を作るお店ということが分かりました。
パイロット万年筆のペン習字通信講座も4年続けて10級から3級まで昇級しているので、これに来年の年賀状に落款を押したら下手な字もそれなりに見栄えがするのではなかろうかと考え出かけてきました。


お昼前に神田淡路町の行きつけの床屋さんで散髪してもらったあと、時間もあるしこんなにいい天気だからと浅草まで歩いてみることにしました。


秋葉原電気街の店前にあった力作。店を覗くのにも力が入りそう。(^^;


御徒町で店番中のシーサー


外から見えた店主の仕込みの姿から伝わってくる気合に、20mほど通り過ぎてから引き戻されて入った末広町の「とことんらーめん」というラーメン屋さん。久しぶりのシンプルな醤油ラーメンおいしかったです。


山手線のガード下に手づくりのお店屋さんが集結していました。いつの間にできたのだろうか。


商店街のアーケードをぶらぶらと歩いてガチャガチャの種類をチェックしたり、昔ながらの八百屋さんを眺めたりするのも散歩の楽しみ。


元浅草で見かけた謎の機械群。山藤さんという財布などの皮製品を販売しているお店で、その加工に使っていた機械だそうです。


こんな路地を歩いてゆくと


お〜っと、これはテレビでもよく紹介されるかっぱ橋道具街ではありませんか。初めて来ました。食品サンプルや高級包丁など見学してきました。


浅草に到着。ROXビル近くにある「浅草ハヤシ」さんを訪ねてみました。



店主の林さんに色々なハンコを見せてもらいながら話を聞くと、注文する人の人柄や雰囲気からオリジナルの印を作っていただけるとのこと。感性を磨くために川柳、歌舞伎や能などの伝統芸能から音楽はクラシックからジャズと、いろいろなジャンルの文化に触れているそうです。

なので会って話をしないと作ることができないそうです。ではでは「ぜひお願いしますっ!」と本つげ製でまだ彫られていないまっさらなハンコから気に入った大きさのものを選んで注文すると、木目を見てどこを上にするかまで選ばせてもらえます。そして「年賀状に間に合うように2週間ぐらいで4種類のデザインを考えて郵送するので一つ選んで返送してください。」ということでした。中には4つ全部作ってというお客さんもいるそうです。


デザイン案が到着するまでの間、林さんはず〜っと自分のことを考えてくれているんだと思うと嬉しいな〜。どんなハンコができるのか毎日が楽しみになりました。\(^O^)/