ちょっと複雑な気持ちの三国峠往復、ほぼ独りぼっち

宿を予約したときは然別湖から幌鹿峠を越えて糠平に行く計画だったのが、台風通過で通行止めに。昨年は爆弾低気圧、その前もやはり直前に台風が通過して通行止め。これで3回目・・・秋の幌鹿峠は難関です。すでに飛行機は早割予約してあったので変えるのこともできないし。
 

ならばと今回は帯広駅前のバスターミナルを7:10に出発して糠平までバス輪行糠平から三国峠を往復することにしました。


この日は土曜日、駅前から乗る人は少なかったですが、途中から上士幌高校の生徒さんが部活で通学のため増え始め、座席は満席で座りきれないぐらいになりましたが、輪行袋が邪魔になるほどではなかったのでよかったです。
高校前のバス停でほぼ全員が下車、役場前から終点までの30分は貸し切りになりました。


糠平源泉郷に8:50に到着。自転車を組み立て、忘れないうちにとすぐにひがし大雪自然館に行きダムカードをゲットしました。糠平ダムは古いダムですが、カード配布が今年から始まりちょっと嬉しい気分。

とっても分かりやすい宿名 (^^♪ の山湖荘さんに寄って、衣類など荷物を預かってもらい往復6km、標高差500mの三国峠に向かいました。


台風の影響で三国峠の反対側の層雲峡方面は通行止め。普段だとトラック、バスに加えて自衛隊車両も隊列を組んで走っている国道273号は超閑散。たま〜〜に観光の自家用車が通る程度でほぼ独占状態です。台風被害は甚大だったので、あまり喜ぶこともできませんが、めったにない機会に遭遇しました。


丸山橋から音更川を覗きこむと、やはりいつもより水量が多い様子でした。


今日は往復コースなので時間に余裕があり、いつも以上に景色を楽しめました。これは旧国鉄士幌線で使われていた第六音更川橋梁です。


通称おっぱい山、左がピリベツ岳1602mで右が西クマネシリ岳1636m、この日はきれいに見えました。\(^O^)/


三股に到着。このあたりの白樺林がいちばんきれいです。


10:40に三股山荘に到着。もう35年以上も通っています。・・・といっても最初から2回目が30年近く空きましたが (^^;


ランチは11時からになっているので、コーヒーとトーストをお願いしました。


自家製のサクサクとした食感のバタートーストは至福のおいしさ! 写真撮るのを忘れていたので食べ終わったお皿だけです。(^^;
コーヒーを飲みながら、ママさんの田中さんと国道がまだ砂利ダートだったころの糠平の思い出話をしながら30分ほどゆっくり過ごしました。


ママさんと話していたのは、三国峠の手前の谷に掛かっている3つの橋ができる前の国道がどうであったかということ。
橋はなかったので谷を縫うように通っていたんだろうなと見当を付けて探してみると、旧道の跡がありました。

確かにこのぐらいの道幅で深い砂利ダートの道を埃まみれになって延々と自転車を押して登っていった記憶が、わずかに蘇ってきます。


糠平方面から最初に渡る松見大橋の手前のところにも旧道の跡らしきものがあり、橋ができる前は谷を渡らずに峠に向かうルートだったことが分かります。


松見大橋からは三股盆地に広がる広大な樹海を、まるで天空から見下ろしているように眺められます。


橋を渡るのは4回目になりますが、見事な樹海に石狩岳連峰や糠平方面のピリベツ岳や西クマネシリ岳、さらにホロカ山といった山々の風景が少しづつ変化してゆくのが素晴らしく、三国峠までの2kmほどの距離を歩くのが贅沢で最高の楽しみ方です。


普段だと歩いている横を車が行き来するので落ち着かないのですが、この日はぜんぜん車が通らないので静かで落ち着いた雰囲気に包まれました。!(^^)!


白樺は三股あたりまでで、標高が高くなる峠付近は白のダケカンバとエゾマツ、カラマツが入り混じって見事なコントラストを描いています。


3つ目の三国大橋からは松見大橋が眼下に見えます。標高が高くなるのでさらに広く見渡せるのですが、どちらかというと目の前に人工物が何もない松見大橋からの風景の方が好きです。


峠の手前まで来ると登ってきた道が顔を出します。


トンネルの手前から通行止めです。


峠のカフェでは焙煎珈琲の香りだけ楽しんで、閑散とした駐車場で山々を眺めながら濃厚なソフトクリームをいただきました。(^^)


帰りも三股山荘に寄り、パスタランチをいただきました。


山荘の脇には旧国鉄十勝三股駅駅名標がひっそりと立っています。


途中で糠平湖の増水で水没して見えないタウシュベツ川橋梁の様子を見たり(?)


ミズナラの巨木を見たりしながら宿に16:30に戻りました。


宿の名物・洞窟温泉に入り、ツーリングの記録を付けてから夕食に行くと


こんなにたくさんのご馳走が。源泉を使った温泉湯豆腐もとってもおいしかったです。


これまで一日中走ることが多かったですが、体力も落ちてきているのでのんびりしたツーリングもいいなあと思いました。

糠平温泉郷のすばらしいおもてなしは、宿泊すると他の宿の温泉すべてに無料で入れること。すべて源泉かけ流しです。たくさんは行けないので、すぐ隣の中村屋さんの檜風呂に行きましたが、笑顔で歓迎してもらいすっかり嬉しくなりました。!(^^)!