畑と自転車

英文学者で60歳後半から自転車を始め、自転車ぎこぎこなどユーモアにあふれた自転車ライフも書かれている伊藤礼さんの新刊本のテーマはなんと畑です。副題に久我山農場物語とあるように、ご自宅の庭の東農場、中農場、西農場でいろいろな作物を作られている様子がおもしろ楽しく書かれています。

             耕せど耕せど―久我山農場物語


自宅周辺の畑が気になって自転車でぐるぐると偵察したり、小型耕耘機を駆使したりと、私の週末行動パターンとよく似たことが書かれていてとても嬉しくなりました。最近世の中ではやり始めたものが自転車と畑で、自転車は30年、畑も10年以上続けているので、何となく時代が後ろから付いて来ている感じがします。今自転車に夢中になっている人たちの中に畑にも流れてゆく人も多くなるのではと思っています。(ホントかなぁ)

             自転車ぎこぎこ


自転車と畑の二つに共通するのは、持続的に体を動かすこと。自転車乗りにLSDという言葉がありますが麻薬じゃないですよ、Long Slow Disatanceの略です。長い距離でもゆっくり時間をかければ誰でも無理なく走れますよという意味で使われています。畑も一日土を耕し雑草を抜いて収穫するとかなりくたびれるので、心拍数を上げすぎないようにLSDの感覚で作業をしています。暑さ寒さ、風の感触や鳥のさえずりに耳を傾けながらといったことも共通しています。


いつもそんなことを考えながら畑をいじったり自転車に乗っているので、思わずフフフ・・と笑い出しながら読み進め、家族にどうしたのかとビックリされながら
読了しました。続編が楽しみです。