本岐小学校前でトウモロコシをごちそうになりました


今回ぜひ走りたかったのが、チミケップ湖という小さな湖に続く未舗装区間です。3年前にも通ったのですが、これからという時に晴れていた空が急に雷雨となってしまい、ゆっくり走ることができませんでした。



道道27号から682号に切り替えてしばらく走ると舗装が途切れ、ここから素晴らしい景観が始まります。



いきなり目に入ってきたのが銀杏の大木です。



林保護のため一部で植林が行われているそうですが、手付かずの原木がたくさん残っている貴重な森です。



湖までわずか5kmほどの距離ですが、鳥のさえずりを聞きおいしい空気を肺いっぱいに吸い込みながら、ゆっくりゆっくり走って行きました。



小さなピークを二つ越えて少し下ると道が開け、チミケップ湖に到着です。



日曜日の昼時でしたが、たまに霧雨が混じるという天気のためかキャンプサイトには誰もいませんでした。



今日の宿泊地の陸別までは残りの距離も少ないので、湖畔にあるチミケップホテルでコーヒーをいただきました。北海道の自然に関する本がたくさんあるので、何冊か面白そうなものとホテルの前に広がる湖面を見ながら1時間近く贅沢な時間を過ごしました。



まっすぐ進むと津別ですが、右折して道道682号を進めば今日の宿のある陸別までショートカットできます。チミケップ湖までと同じようにすばらしい森林を楽しめそうなことと、未舗装区間があるので念のため時間に余裕を考えて計画しておきましたが・・・



何と通行止めでした。(>_<)
陸別側の表示では路肩決壊となっていました。残念だったので湖沿いに少し様子を見てみましたが、路面は締まっていて未舗装でも走りやすそうな道が続いていました。



仕方がないので一旦津別側に出て陸別に大回りして行くことにしましたが、この日も南風が強く向かい風が続き思うようにスピードが出ませんでした。しかし捨てる神があれば拾う神あり。
今年度で閉校と看板に表示されていた本岐(ほんき)小学校の校庭を見学。校庭の長年生徒たちを見守ってきた立派な木を眺めたりして陸別方向に走り出すと・・・

初老の男性が大声で「おーい!」と怒鳴ってます。あれれ、まいったな〜、無断で校庭に入ったのがマズかったのかなぁ、怒っているみたいだからこのまま走って逃げちゃおうかと迷いながら、いつでも逃げられるように恐る恐る戻ってゆくと、小学校の卒業生が閉校前に見に来ていたのかと思って声をかけたとのこと。

違うと知ってちょっと残念そうでしたが、近くの自宅まで連れて行っていただいて、ご自分で栽培されたトウモロコシを茹でたものをごちそうしていただきました。本岐がかつては林業で栄えたこと、現在は退職して趣味で畑で食べる分と近所に配る分だけ色々と栽培していること、などを教えてもらいました。また来ることがあったら寄ってくれと言っていただき、とても優しい方でした。



陸別は低緯度オーロラが見られたことがあるという場所で、日本で一番寒い町です。
ふるさと銀河鉄道は、国鉄から地元の第三セクターが引き継いで運営していました。それも廃止となってしまったのですが、うれしいことに予約をすると本物の車両を運転させてもらえるという驚きの営業を続けています。



そしてこの日の宿は、その陸別の駅舎内にあるオーロラハウスです。



この日の最後の楽しみが、近くにある銀河の森天文台にある「りくり」という口径115cmの大望遠鏡です。18時からの夕食を食べ、翌日の食料をコンビニで買い出していると曇っていた空が一気に晴れ渡り、喜び勇んで自転車で4㎞ほどの坂を汗をかきながら天文台に登ってゆきました。

天文台には東京から来た人や地元の人たちなど5、6人の人たちが来ており、一緒に大望遠鏡や口径25cmもある大型双眼鏡を使って、いろいろな星雲星団、黄色く見える天王星や青く輝く海王星など、すばらしい世界を見せてもらいました。
あいにく閉館1時間前の21時30分に急に霧が出てしまったのですが、若い解説員のお嬢さんが見えなくなってしまってすみません、と一生懸命に謝っている様子が初々しさ全開で微笑ましかったです。ほんとにありがとうございました。\(^O^)/