翌日は帯広駅から特急おおぞら1号で釧路駅に10時57分、花咲線11時12分に乗り継いで厚岸手前の上尾幌まで輪行して11時38分に到着しました。
もう少し早い時間に着きたかったのですが、JR北海道は赤字続きで本数はどんどん間引かれているので仕方ないですね。上尾幌駅の1日利用者数は4人ほど。旅人のためにも何とか維持して欲しいです。
厚岸昆布盛線こと道道1128号線を進むと広大な牧場が広がっていました。
昨日の雨で空気が透き通り、丘の向こうには左に阿寒富士と雌阿寒岳、中央に雄阿寒岳がくっきりと見えました。
乳牛の次は丹頂ツルの親子。このエリアで3組見かけたのですが、1組目は遠くでガーガー鳴き声が聞こえたのでてっきりカラスかと思ったらツガイで鳴き合わせをしているところでした。
優雅に散歩中。
牧場地帯のど真ん中にあるカフェ夢風車に到着。ランチはポテトグラタンセット。アイスクリームは1つ追加してもらって2個、目の前に広がる草原を眺めながら食後のコーヒーをいただきました。
窓辺にある白樺のフレームに雲を入れて絵ハガキっぽく撮ってみました。店内には北海道の写真家による作品が多数展示されていて、女将さんは表情も声もおもてなしもとても穏やかでいつまでも居たくなる雰囲気です。
宿のある浜中町までは国道44号以外に海岸線を通る北太平洋シーサイドラインと牧場地帯を通る2つのルートがあり、海岸線側はけっこうアップダウンがあるのと距離が長くなり夕食時間に間に合わなくなりそうなので後者にしました。
今まで通った道ばかりだとつまらないので国道沿いにある茶別酪農展望台に寄り道。道東にはこうした素朴な展望台がいくつかあります。
高さは70mもあり、登っていると階段から下が見えるし風がスースー通って激コワ。手すりに半分しがみ付きながら初登頂に成功しました。(^^;
展望台の真ん中に立ってると身体が不安定で落ちそうな感じに襲われましたが、我慢してぐるっと一回転してパノラマで撮ってみました。 展望台のある公園は地元の方たちがボランティアで清掃活動をされています。
薄暗くなってきたのでバッテリーライトを点けていつもの宿の「霧多布里」に6時40分に到着。風呂にさっと入って19時の夕食時間にぴったり間に合いました。
夕食は地元の魚介の刺身にホッカイシマエビ、クロハモの煮つけをいただきました。その他にキャベツの昆布漬けに昆布と豚肉の煮物も。同宿の人たちはみなさん北海道大好き人でディープな旅の話題で盛り上がりました。
翌朝は5時45分に宿を出発、番頭犬2代目のウメボシ君が見送り。以前は近づくと大喜びしてデカい身体で飛び付いてきたり、鹿を見つけるとまっしぐらにすっ飛んで行ったりしていましたが、13歳になりすっかり落ち着きました。長生きしてね。
6キロ離れた浜中駅から始発6時41分でルパン三世に見送られて尾幌駅まで輪行。
車掌車を改造した尾幌駅に7時25分に到着。
途中で運賃を払うのに小銭が足りないのに気が付いて根室方面とのすれ違い待ちの時に運転士さんに相談したら厚岸駅に連絡をしてくれて、厚岸停車中に乗車口まで駅員さんが来てくれて5千円札を両替してもらいました。(*^^*)
当初は厚岸漁業組合直売所のイートインコーナーで牡蠣を食べようと思っていたのですが、ちょうど天皇陛下が「豊かな海づくり大会」に出席するため通行制限で混雑しそうだったのと、昨夜宿で厚岸の向かい側にある仙鳳趾(センポウシ)でも食べられるよと勧められたので行ってみました。
仙鳳趾といえば先日多数の牛が犠牲となったOSO18が最後を迎えた村。漁港から2キロほど山側に入ったところで仕留められたようです。今週15日(日)21時からNHKでOSO18の特集があるので絶対見ようっと。
時間が早かったので一旦漁港を通り過ぎ、一気に150mほど登って太平洋側の賤夫向(セキネップ)へ。
二三回聞いたぐらいでは読み方を忘れちゃう地名ですが、アイヌ語で「剣のような尖ったはげ山」という意味のようです。 目の前に広がる太平洋と断崖絶壁が続く海岸線を眺め、いよいよ牡蠣直売所へ。
ブレーキを掛けないと50キロ以上は軽く出てしまう坂を慎重に下って直売所に到着。直売所は数軒あるのですが、その場で食べさせてくれるのはここだけのようです。
朝食は輪行中に菓子パン1つをかじっただけだったので、気合を入れてどーんと2Lサイズ5個をお願いすると・・・・
うわお~、驚きの大きさの牡蠣が登場! トレーにズッシリと載せられ「はいどうぞ」と渡されたけど想定以上の大きさに呆然。5個頼んだのを後悔しました。
こんなに大きい牡蠣は見たことがないですよと受け取ると、笑いながら「頑張って食べてくださいね~」と言われました。ちなみに1つ220円で剥き料を含めて1350円という安さ! 海を見ながらそのまま口に放り込んで完食!これぞ牡蠣というミルクのような濃厚で甘く大満足。しっかり完食しました。3Lサイズ250円とうのもあるのは次回のお楽しみに。
極上の牡蠣の余韻を楽しみながら苫多(とまた)海岸へ。以前国道を避けるときに見つけた道ですが厚岸湾全体を見渡せ湾内の島々も間近に見られるの隠れた景勝地。ただし波に浸食された段丘状の地形で登りがきつく自転車を押して進みました。
以前はとにかく少しでも長い距離を走ることをテーマにしていましたが、最近のテーマは疲れないサイクリング。なので厚岸から宿に近い茶別駅まで迷わず輪行。
車両は何とシートが新しく付け替えられテーブルも設置されていました。新造車両とはいかないけど花咲線頑張っています。
霧多布湿原はすっかり秋模様。釧路湿原と比べると規模は小さいけど、こうして目の前で湿原を見られるところがいいところ。
湿原の真ん中を通るMGロードは東西の水が循環するようパイプが埋められています。ガタガタになっていた歩道は舗装を剥がして補修工事が進んでました。
アゼチ岬から浜中湾に沈む夕日。
霧多布温泉ゆうゆでソフトクリーム食べてルパン三世の愛車フィアット500を見学。
霧多布里2泊目の夕食は海鮮丼。宿で仕込んだイクラにようやく脂が乗ってきたというサンマも。
翌朝は5時に同宿の方の車に便乗させてもらい浜中湾の昆布採りレースを見に行きました。浜中では全国の水揚げ量の1割を占める昆布の名産地です。
漁獲制限があり取っていいのは5時30分から8時まで。湾内に集まった昆布船がスタート時間まで待機しています。
予定時刻より10分早い5時20分に各船一斉にスタート! 少しでもよい漁場を確保しようとまっしぐらに突進、昆布を取ったら今度は船着き場に大急ぎで戻ってクレーンで軽トラやトラックに積み替え、家族親戚が総出で干場に広げて乾燥、夕方には取り込み束ねます、
翌朝は再度浜中駅まで自走し花咲線で釧路へ輪行。釧路駅前からリムジンバスで釧路空港に到着しました。
浜中駅前では次元と五右衛門、駅舎の中では不二子ちゃんがまた来てねとお見送り。置いてあった小学生の手作り観光ガイドがとてもよくできていました。
十勝、道東の道はもうほとんど走りつくした感があるけど、今回特急おおぞらの車窓を眺めていたら帯広駅の東側にいい雰囲気の道があったので次回に向けて調べてみようと思います。
3日目の東尾幌から霧多布里まで67㌔、4日目の仙鳳趾と厚岸、浜中周辺が80㌔。
1日目を含めて今回走ったのは200㌔ほどだったけど、アップダウンもそこそこあり6000㌔calほど消費したので食べた分はチャラに出来たかな。