先週末の天気予報が快晴となったのでコロナが落ち着いたらと計画を暖めていた日光の細尾峠へ出かけてきました。
細尾峠は群馬県足尾側から栃木県日光に抜ける旧国道122号にあります。前泊で予約した桐生駅近くのホテルまで、佐野駅から自走することにしました。
佐野駅を起点としたのは佐野ラーメンを食べてみたかったからです。駅で自転車を組み立て走り出すと路地で素朴な感じの「中華そば・ほりこし」という看板に目を引かれ入ってみました。
11時を少し回っていたところでしたが、すでに先着一組。ご夫婦で切り盛りしている小さなお店で6席ほどのカウンターに座り醤油ラーメン600円（税込み）をお願いしました。
これがラーメンのおいしさを凝集し余計なものは何も足していない飽きの来ない美味しさ。スープを最後の一滴まで舐めるようにいただき、スープだけでもお替りしたくなりました。
ご夫婦の誠実さがそのままラーメンに込められている感じ。期待を越える味に大満足してお店の前で写真を撮ってたら、ご主人がやおら店の前に止めてあったスーパーカブに跨り颯爽と出前に出発して行きました。
渡良瀬川沿いに広がる田園地帯。
渡良瀬川は古河市兵衛が足尾銅山を買収し鉱毒を垂れ流す明治初期までは、「山岳地帯の大雨で度々洪水となり、水源地の堆積していた枯れ枝、落葉、木の実の腐食したものが泥と共に下流一帯に流れ込み、それが天然の肥料として二三寸から八九寸もの泥に覆われ翌年、翌々年は肥料を施すことが無く、農民はかえって洪水を喜ぶ傾向すらあった」そうです。（宇井純・公害原論より）
渡良瀬川の土手から桐生に向かって北西に向かうとものすごい強風。
風速10メートルぐらいの向い風がきっちり12時の方向から吹きつけてました。
向かい風1メートルで時速1キロぐらいスピードが落ちるので、速度は10キロ前後。桐生まで明日の峠越えの体力を温存しながらお気楽ツーリングという思惑が大きく外れました。(>＿<)
イモムシたちも快晴につられて大挙して散歩中。1メートルおきに2，3cmほどのモンシロチョウの幼虫が横断しているので、右に左に避けながら進みました。みんな道路の左から右へと進んでいたのは何故なんだろう。
変わったイモムシ発見。最初、白いゴミでもくっ付けて歩いているのかと思いましたが、調べてみたらジャコウアゲハの幼虫なんですね。
足利市街地と東武足利市駅を結ぶ三連アーチの中橋。今回通過した橋の中で一番の押しです。トラス状に補強された二重のアーチ（ブレースト・リブ・アーチ工法）で造られたそうです。旭川の石狩川に掛かる旭橋も同じ工法で、こちらもとても美しかったことを思い出しました。
桁高が周囲堤防より低く水害の危険があるので架け替えが予定されていて、移設後は歩行者・自転車専用橋になるそうです。
その500mほど上流にある渡良瀬橋。森高千里さんの歌で有名になったということで道路脇に歌碑があります。ボタンを押すとフルコーラスで曲が流れたので聞きながら写真を撮っていると、すぐ目の前を通り過ぎる車の助手席の人からいい歳こいてミーハーだなと見られているようで、小恥ずかしかったです。
40キロを3時間以上掛かって桐生駅到着
「庭の、桐生エースホテル」にチェックイン。駅に隣接していてセミダブルシングルルームが税込み7260円でした。
小さなホテルですがフロントで対応いただいた女将さんの気づかいが素晴らしい。水とウェットティッシュ、群馬県の杉の間伐材で作った割りばしまでいただいちゃいました。近くのコンビニに行く場合はレジ袋まで用意してくれてます。部屋は広くなないけど掃除が行き届き、ぐっすり寝られました。
翌朝6時30分に頂いた朝食もおいしかったです。
夕食は桐生駅近くのハンバーガ屋さんへ。モスバーガー以外に地元のお店が3軒ほどありました。
60年以上生きて来て初めて食べる本格的ハンバーガー。オリジナルバーガー880円にポテトドリンクセット440円を付けて注文しました。
これまでマクドナルドかモスバーガー、あるいはコンビニで売っているものぐらいしか食べたことが無かったのですが。こんなに美味しい食べ物とは知らなかったです。
開店して1ヶ月とのことでしたがハンバーガーもスタッフの対応もとても柔らかく、気持ちまで癒されました。
向かい風は予定外でしたが、佐野ラーメンに桐生ハンバーガーと家のようにくつろげるホテルで最高の一日を過ごし、翌日の峠越えのエネルギーをフル充電できました。
