帰省ついでに鳥居峠に寄ってみました

せっかくのシルバーウィーク5連休、名古屋から千葉に帰省するだけではもったいないので、中央本線輪行して旧中山道鳥居峠に寄り道してきました。

始発の松本駅行き快速に乗り中津川駅で各駅に乗り換えて3時間、長野県木曽郡木祖村藪原駅に到着しました。
ちょうど10年前に野麦峠に行ったときに塩尻駅経由で隣の奈良井駅で降りようとしたところ、ワンマン運転で後ろの車両のドアが開かず乗り越してしまって以来です。今回は失敗の無いように早目に運転席のある前の車両に移動して、無事にホームに降り立つことができました。(^^;



歴史の入った木造駅舎を見るだけで、楽しくなります。



駅の反対側への近道なのですが、看板が小さくて目立たないのでうっかり見逃すところでした。地下道の壁には子供たちの力作の絵が描き込まれていて微笑ましいです。



駅前から少し離れたところにあるお六櫛(おろくくし)のお店に入り、奥さんへのお土産を仕入れておきました。帰宅後、江戸時代から続く有名な伝統工芸ということで、とっても喜んでもらえました。(^^♪



鳥居峠は標高1,203mとなっていますが、藪原駅がすでに920mもあるので駅から少し離れると目の前に鞍部が見えてきます。(正面の赤い屋根の上のところ)



舗装路を登ってゆくと分岐点がありますが、どちらに行っても峠の手前で合流します。石畳のある左に進んでみました。



ここからは登山道になるので自転車は押してゆきます。



静かな道が続いています。念には念にということで数か所にクマ避けの鐘が設置してあり、通る人たちがそれぞれ鳴らす鐘の音が時々聞こえてきます。



登り切ると小さな広場のような場所があり、鳥居の横を通ると御嶽神社に到着です。



門柱の側面にはたくさん文字が刻まれているのですが、風化してしまっているため御嶽神社以外は判別できませんでした。



たくさんの石仏が並んでます。



中山道を下る旅人がここで初めて御嶽山を見ることができた、という場所ですが、あいにく雲に遮られて見ることができませんでした。江戸時代の旅人がその景色を見ながら一休みしていた様子を想いながら先に進みました。



奈良井方面に進むとトチの大木が現れます。この巨木群は一見の価値ありです!



下を見るとトチの実がたくさん落ちていました。人の姿が消えた夜になると森の住民たちが食べにくるのかな。



御嶽神社が峠で1,197mとされていますが、国土地理院の地図を見ると本来の峠は少し奈良井側にある1,203mの地点のようです。



旧国道にぶつかり登山道は終了になります。



奈良井駅まで旧宿場の街並みが保存されています。連休ということもあってか、かなりの人で賑わっていましたが、自転車の一人旅なので人混みは避けて早々に撤退しました。



奈良井駅から塩尻方面への電車は1時間待ちで塩尻までは20㎞ほど。ほとんど押されるだけだった相棒も欲求不満の様子なので自走することにしました。
塩尻方面は下り基調で本山宿の旧家群などに遭遇しながら、気持ちの良い道中となりました。



善光寺街道ではコスモスが咲いてました。



そして最後は収穫期を迎えて甘酸っぱいにおいが立ち込めたブドウ畑の中を通り、塩尻駅に到着しました。



塩尻駅前のチケットショップで特急あずさの回数券を購入、再び車中の人となり新宿駅経由で千葉の自宅に19時に到着、夕食の時間に間に合いました。
新幹線利用だと1万円の交通費ですが、7,000円ほどで済みました。学生の時に直江津駅から輪行でご一緒させていただいた中年サイクリストが、「各駅停車だと値段が安い上にたくさんの時間を楽しめるからいいよね」と話されていたことを思い出しました。