自転車に乗って〜♪ 岩村から明智まで


晩秋の三連休、どこに出かけようかと地図を見てあれこれ迷いながら、明知鉄道岩村駅から明智駅の間の小道を散策してみることにしました。



明知鉄道は1985年開業、JR恵那駅から明智駅まで結び、地元スーパーのラッピング広告が入りのローカル線の雰囲気満載です。



今春、明智駅まで輪行して飯田線東栄駅まで走った時以来の2回目の乗車です。ローカル線で輪行すると自転車は手回り品扱いで有料になる場合がありますが、明知鉄道は無料で乗せてもらえます。



中央本線の始発に乗り、岩村駅まで2時間ちょっとで到着しました。ここから明智駅まで往復、最後は恵那駅まで自走するのが本日のコースです。



できるだけ細い道を選んで走ってゆくと、道沿いに千手観世音菩薩のぼりが並び立派な本堂がありました。飯高観音というそうで、ひっそりした境内に入りお参りしてきました。



山岡町で民家の庭に大きな桜がありました。恵那市の天然記念物の指定となっていて、すぐ近くのバス停の名前が馬場桜となっていました。これだけ見事な枝ぶりなら毎年春は地元の人たちの目を楽しませていることと思います。



道を挟んでもう一本、柿の古木もありました。こちらは枝垂れ柿と表示がありました。
 


走り始めてすぐにいろいろと発見があったのですっかり楽しくなり、気分はすっかり高田渡さんの「自転車に乗って、ちょいとそこまで歩きたいから〜♪」です。



岐阜県道417号串原明智山岡線に入りました。



東海自然歩道にもなっており、ゆっくり散策するのにぴったりの道でした。



安住寺の手前にあった黄色のじゅうたんの道
峠がないので登りっぱなしということはないですが、常に登りか下りで平坦部分がなく飽きることのない道です。



最後に下ってゆくと明智駅になります。明智高校の校庭の横を走っていると、校庭で陸上の部活中の高校生と目が合い、挨拶してくれました。♪



明智駅前の木の駅舎にすわって、パンを食べながら一休み



明智駅前は日本大正村として古い街並みが保存されています。ちなみに村長さんは竹下景子さんです。



大正村のメインストリートをゆっくり走っていると、小学校風の木造の建物に気が付きました。入口には回想法センターとあり、民間の医療関係の施設かなあと思い中に入らせてもらい玄関を覗くと、中から女性「どうぞ寄っていってくださ〜い」と声をかけていただきました。
お話を伺ったところ、廃院となった大塩医院の病棟を利用し、昭和初期の生活用具を展示して認知症予防のための回想法という手法を使ったスクールを開催されているそうです。



見学も可能ということで上がらせてもらい、ギシギシと音のする廊下を進むと小学校3年生まで教室で使っていた石炭のダルマストーブや、足踏みオルガンが展示されていました。



足踏みミシンもありました。子供の頃、母の嫁入り道具で家にあったので、よくおもちゃにして遊んでいたことを思い出しました。



もともと病棟だったので部屋がたくさんあり、その一つは小学校の教科書が展示されていました。わりと新しいものが昭和41年の算数の教科書。小学生に戻って、自分の教科書を見てる感じです。(^^)



これもありましたね〜。あと教室に貼ってあった歴史年表も展示されています。授業がつまらない時、歴史年表の写真や偉人のイラストを見て、いろいろ空想したことってなかったですか? 次から次へとそんな記憶がよみがえってきました。



カルピス原液の瓶。母がいないときに思いっきり濃い味にして飲むのが楽しみでした。



グリコのオマケも!
最後に管理人さんに「これで一生ボケないですみます」とお礼を伝え(^^;、ずっと大切に保存していただけるようにお願いして辞去しました。



大正村を出発して岩村へ。県道33号線に入ったところで気温も上がり、坂道を上って汗が出てきたのでウィンドブレーカーを脱ぐついでに、畑の野菜を眺めて一休み。



県道33号を離れると大きな椿が紅白の花を咲かせて満開、いい香りが漂っていました。



パソコンの画面では見慣れているロゴですが、遠くからでもけっこう目立っていました。



さらに進むと林道峰山線と表示がありました。



晩秋の風景を楽しみながら、激坂区間は自転車を押しながらゆっくり登りました。



そろそろ冬の到来を感じさせます。このあと、別の林道に突当り、左折して岩村方面に進みました。



間伐作業中だったので立ち止まっていると、すぐに気が付いていただき作業を中止して通していただきました。手を上げて挨拶をして通過しましたが、林道区間では人はもちろん車も一台も通らなかったので唯一お会いした方となりました。



林が切れて見晴らしの利く場所があり、湖西方面の山が幾重にも並んでいました。



この区間の側溝は蓋が外れているところがあり、要注意です。



兼平ダムへの道と交差する地点で、林道恵南線全長18㎞と表示がありました。



落ち葉を踏みながら林道はさらに続きます。



岩村側の林道終点です。



明知鉄道の線路と並走しながら田んぼの中の道を通ります。



岩村駅の中にあるキッチンゆらで、殿様駅丼(豚丼)と女城主コーヒーのセットをいただきました。お店の方は今朝開店前にお会いし、気持ちよい挨拶をして頂いた方です。



岩村駅からは一旦国道363号に入った後、県道407号に乗り換え。飯沼神社で夫婦杉という巨木があったので、お参りしてから幹にそっと触れて木の温みをいただきました。



踏切を渡ると映画WoodJobのロケに使われた飯沼駅があります。駅の生垣に自転車を立て掛けて少し立ち止まり、ウィンドブレーカーを着込んで恵那駅まで一気に下ってゆきました。



16時に恵那駅到着。輪行準備を終わらせ駅のコンビニで百円コーヒーを買い、ホームで名古屋行き快速電車を待ちました。



家に戻って自転車を置くと、すぐに近所のいつもの焼肉屋さんへ。今日の一日を振り返りながら至福の生ビールをいただきました。
\(^O^)/